院長のご挨拶
小田原甲状腺クリニック 院長
北村 裕
2017年10月、小田原市城山に小田原甲状腺クリニックを開院しました。
“甲状腺疾患の専門的な診療を、責任を持って同じ医師が、その地域で提供する”ことを診療理念としています。伊藤病院での診療経験から、西湘・伊豆地域からも多くの患者さんが東京の伊藤病院に来院されていることを知りました。そこで、外科医として病院勤務をしながら、地元で甲状腺疾患を診ることができるように、2000年に湯河原、2006年に伊東、2009年に小田原で、地域の医療機関の協力を得て甲状腺の専門外来を開設してきました。
これまでの約20年間の西湘・伊豆地域での診療によって、多くの患者さんが甲状腺疾患の専門的な診療を地元で受けられるようになりました。甲状腺疾患は長期の通院が必要なことも多く、将来的に私が高齢となり診療しなくなった時、遠方の施設への通院を再び患者さんに強いることがないように、後継者に引き継ぎ易い状況をつくっておきたいという思いがあります。また、理想の診療を追い求めるためにも、複数の外来のうちのひとつは自身で管理するクリニックにすべきとの考えに至りました。
この度クリニックの顧問に、私の研修医時代から外科と甲状腺疾患について共に研鑽を積んできた伊藤病院外科部長(2022/9より伊藤病院顧問)の長濱充二先生を迎え、より一層の甲状腺診療の充実を図りたいと思っています。
このクリニックの特徴
- 甲状腺の内科的疾患(橋本病やバセドウ病)に加えて、腫瘤(しこり)についても、専門的な診療を提供しています。
- 予約制として、待ち時間の短縮を心がけています。
- 仕事や学校のある方も多いので、通院し易いように配慮しています。
- 初診時に必要な検査を行い、一回の診察で診断できるよう心がけています。
- 検査結果や図を用いて、わかりやすく説明することを心がけています。
- 外来通院の間隔は、安全を考慮したうえで、できるだけ長くしています。
- 定期的な通院の方では、血液検査の結果確認だけの再受診とならないように工夫しています。
- 女性の患者さんが多いので、妊娠時の注意や妊婦さんへの対応も行っています。
- 当クリニックの診療でほとんどの患者さんへの対応が可能ですが、セカンドオピニオン、特殊な検査、手術・アイソトープ治療が必要な場合には、伊藤病院をはじめ適切な専門施設へ紹介しています。
当院顧問のご挨拶
小田原甲状腺クリニック開設に寄せて
伊藤病院 外科部長(2022/9より伊藤病院顧問)
長濵充二
この度、小田原甲状腺クリニックが開設されますことを心よりお慶び申し上げます。
長年、地域の甲状腺疾患診療に尽力してこられた北村先生の、活動の拠点と心の拠り所ができますことは本当に心強い限りです。
北村先生と私は同じ年に医師となり、同じ外科の医局に入局をして以来のおつき合いになります。同期といいましても、興味のある分野やそれぞれの事情の違いで、携わる診療領域は異なってくるものですが、私たちは気の合うままに一貫して甲状腺疾患の診療に携わってきました。ある時期から北村先生は地域の甲状腺疾患診療に力を注ぎ、私は専門病院で診療にあたるというように、仕事の場は異なるようになりましたが、常に同じ方向を向いて診療に当たってきました。しかし、仕事の環境が違えばその特性も異なってきます。
この度、北村先生がより一層地域に根ざした診療を始めるに際し、改めて助言をし合うことで、より充実した診療がご提供できる機会となることを願っています。