甲状腺とは
ここで簡単に甲状腺についてご説明しておきます
- どこにあるの、部位は:
- 頚部前面の下1/3の部位、のど仏(甲状軟骨)の下(胴体寄り)にあります。
- 形は、蝶々、蝶ネクタイ、ハートマークなどと表現されます。
- 何をしているの、機能は:
- 甲状腺とは臓器の名称(心臓、肺、肝臓などと同様)で、病気の名前ではありませんので、ご注意を。
- 甲状腺ホルモンを産生して、血液中に分泌しています。
- 甲状腺ホルモンは、すべての細胞・器官の代謝を調節しています。
つまり、適量のホルモンを分泌して、元気ぐあい・活発さをちょうどよい状態に保っています。
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甲状腺機能に異常があるとどうなるの:以下の症状は異常がつよい場合です
- 甲状腺機能亢進症(ホルモンが多すぎる状態)では、活発過ぎて体調が悪くなります。症状としては、動悸、脈が早い、汗が多い、暑がり、食欲亢進、体重減少、手が震える、せっかちになり落ち着かない、疲れる、コレステロールが極端に低くなる、などです。
- 甲状腺機能低下症(ホルモンが不足した状態)では、元気がなくなり体調が悪くなります。症状としては、寒がり、皮膚がかさかさ、体重増加、むくみ、便秘、眠い、やる気がでない、疲れる、コレステロール値が極端に高くなる、などです。
女性の場合は、更年期障害や自律神経失調症との区別が難しいことがありますが、甲状腺機能異常の場合は、機能亢進か低下か、どちらか一方の症状がそろいます。また、一時的ではなく、一日中、数週間も同じ症状が続きます。
甲状腺の主な病気
- 甲状腺ホルモンに異常(甲状腺機能亢進症・低下症)がでる可能性のある疾患
- 橋本病、無痛性甲状腺炎
- バセドウ病
- その他:中毒性甲状腺結節、亜急性甲状腺炎、ヨード過剰摂取、甲状腺の術後
- 腫瘤(しこり)ができる疾患
- 腺腫様甲状腺腫
- 濾胞性腫瘍
- 甲状腺癌
- その他の疾患
- 亜急性甲状腺炎、単純性びまん性甲状腺腫
- 原発性副甲状腺機能亢進症、急性化膿性甲状腺炎など
それぞれの疾患については、別のページでご説明します。